僕はもともとアディゼロジャパンをずっと履いています。
練習もレースも基本的にアディゼロジャパン、もうみんな言ってるけど、このシューズほんと万能シューズでインターバルからロング走までこなせる最高のシューズです。
ただ、最近のナイキの凄まじさ!これは気にならないわけがない。
カーボン云々言われてるけど、個人的に重要だと思っているのはミッドソールの素材なので、ヴェイパーフライと同じ素材(ズームx)が使われているペガサスターボ2を買いました。(単純にヴェイパーフライの僕のサイズ26.5が品切れで買えなかったのですが。。。)
元祖柔らかい素材のブーストフォーム
これはアディゼロジャパンに使われている素材です。ブースト。
これが出た時は衝撃でした。
着地が柔らかい!
ブースト以前のシューズって薄底が流行っていたのもあってコンクリートからの衝撃をもろに受けていたから、今思えばかなり硬いんですよね。
速く走るには反発が大事なので、反発を得るのに硬くするのは仕方ないけど。
そんな中でアディダスが開発したブーストという素材は、柔らかくて反発もあって軽いという3秒し揃った素晴らしい素材でした。
これは履いたら、もうブースト以外は履けなくなりました。
ブーストを上回る柔らかさのズームX
そして、近年のマラソン会を席巻しているナイキのヴェイパーフライ。
これに使われている素材がズームXです。
ブーストより遥かに柔らかいです。
手で押しただけでもその柔らかさの違いが実感できるので、体重全体がのる靴を履いた状態だともうかなり柔らかいです。
足を入れた瞬間にぶにょぶにょのゴムの上に乗ったくらいの違和感があります。
通常、そんなに柔らかいならクッション性は抜群でも反発性はそこまで期待できないのが普通です。
が、ズームXは反発をしちゃうんです。
同じ距離、同じ強度で、それぞれの靴で走った結果、誤差1秒
全く同じコース、同じ距離(3.2km)を同じ強度でジャパンとペガサスターボで走ってみました。
その結果、
ジャパン:13‘52
ペガサスターボ:13’53
と誤差1秒でした。
つまりこれって、ペガサスターボもアディゼロジャパンも同じくらいの反発力があるってことだよね。
重さは、アディゼロジャパンが216g、ペガサスターボが210g
重さもほぼ同じです。サイズはどちらも26.5です。
ペガサスターボのほうがやや軽いことを差し引いても、誤差が1秒、少なくとも反発力になんら問題がないことがわかります。
足への負担は明らかにズームXの方が少ない
柔らかさからも明かですが、ズームXは足に優しいです。
ほんとにいつまででも走っていられそうな感覚になります。
なので、純粋にシューズの性能を比較するなら、アディゼロジャパンよりもペガサスターボ、ブーストよりもズームXの方が上だと言わざるを得ません。
もともとのアディゼロユーザーからすると悔しい限りですが。
値段と耐久性の問題
ただし、総合的に考えるならばコストの問題があります。
実勢価格だと、アディゼロジャパンが5000〜6000円程度。
ペガサスターボは2万円です。
アディゼロジャパンは700〜800km走っても性能の劣化はあまり感じられません。
ペガサスターボは、まだほとんど走ってないのでなんとも言えませんが、巷では耐久性は低いと言われています。
コスパ面を考えるならば、アディゼロジャパンは相当優秀です。
そもそもですが、ズームXが良すぎるだけで、ブーストもかなりいい商品なのは間違い無いので。
ヴェイパーフライってヤバそう
ペガサスターボでこんだけすごい商品なのだから、ズームXにカーボンプレートが入ってさらに軽くなったヴェイパーフライって相当やばい商品なんだなということがわかる。履かなくても。
少なくとも、記録を出したいレースではヴェイパーフライを履く選択をするのは現状では妥当な判断だと思います。
他社メーカーにも新しい素材の開発を期待します
カーボンプレートを入れるとか、靴の構造を変えるとか、各社工夫はあると思いますが、大事なのはミッドソールの素材だと個人的には思います。
現状、ナイキのズームXは素晴らしすぎます。元祖厚底のホッカオネオネを履いたことがないからこちらはわからないけど、兎に角ズームXはすごいと思います。
アディダスのブーストもすごいですが、ズームXと比べてしまうとどうしても劣ります。
ただし、ズームXにも弱点はあり完璧ではありません。
安定感がないのと、おそらくですが素材自体はブーストより重いのだと思います。
この重さをカバーするために、アッパーを軽くしており、シューズのフィット感やかかとのホールド感がかなり失われています。
その辺りを改善した素晴らしい新素材が、アシックスやミズノ、そしてアディダスなどから出てきたら嬉しいです。